酸洗いのデメリット

酸は人体に有害なので取り扱いには細心の注意が必要

酸洗いは非常に便利な洗浄方法で金属加工現場の殆どで行われていますが、酸性の溶液は人体にも有害なので取り扱いには常に注意をしておく必要があります。専用の保管を設けたり、そこから持ち出して使う際の手順や安全確認の徹底、また扱う酸への十分な知識や経験も求められます。また酸洗いの現場では有毒ガスが発生する場合もあるため作業員の体調には常に目を光らせ、少しでも不調が見られた場合は迅速に安全確保した上で意識確認・体調確認を行う事が、万が一の事故を防ぐために必要でしょう。

また酸洗いに用いた後の溶液はそのまま一般の下水に流すことはできません。専用の処理施設か処理業者に委託するなどして適切に処理する必要があります。

金属の種類によって適した酸を使わないとダメになってしまう事も

酸洗いは1種類の溶液で全部の金属を綺麗にできるわけではなく、金属の種類によってそれに適した種類や混合比の酸を用いて、適切な温度や時間を守る必要があります。もし適切な知識に基づいたそれらの用法を守らず、その金属に適していない酸で洗ってしまうと上手く汚れが落ちなかったり、逆に溶かしすぎてしまい金属製品そのものまで溶かしてしまい、表面をでこぼこにしてしまう可能性もあるのです。また酸洗いした後には溶液を洗い落とすことになりますが、製品の形に細かい凹凸や細い隙間などがある場合はその中に入り込んだ溶液が上手く洗い流せないことがあります。稀にそうした溶液が数年後に錆びた汁のようになって染み出すこともあるため、製品の形状によっては酸を洗い流す工程にも工夫が必要になるでしょう。

リン酸処理とは金属の表面の腐食を防止するために、リン酸亜鉛などの溶液を塗装する化成処理のことを言います。

酸洗いの場合

  • 便利さと扱いにくさがある
  • 傷つけずに洗浄できる
  • 酸洗いでの問題点

除錆剤とは

  • 除錆剤と酸洗いの違い
  • 除錆剤で安全と美観を守る

© Copyright Techniques For Cleaning Metal . All Rights Reserved.